こんにちは!
最近米国株が下がってきてますね…(日本も下がってますが)
年始は調子が良かったのに、何で下がっているのでしょうか?
今回はそんな疑問をお持ちの方に向けて、めちゃくちゃざっくり解説していきたいと思います!
コロナショック→利下げフェーズ(2020年)
2020年2月、全世界で株価が暴落します。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた金融市場の大幅下落、
そう、コロナショックです。
この時世界中であらゆる企業の株価が一斉に下がりました。
(当時証券会社で働いてましたが、お客様のフォローが本当に大変でした…)
当然、米国においても株価が暴落、企業の先行きが不安視されていました。
そこで、米国の中央銀行「FRB」が動きました。
米国における金利を引き下げたのです。(量的緩和というのもしましたが、一旦置いときます)
なぜ金利を下げるのか、それは一般的に金利を下げると経済の活性化を促す作用があるとされているからです。
企業が活動するためにはお金が必要です。
そのお金は自己資金だけでは限りがあるので、銀行でお金を借ります。
銀行でお金を借りると、利息を払わないといけません。
金利を下げるとこの利息が下がります。
利息が低いとお金を借りやすいですよね?
お金が借りやすいので企業はどんどん借りて、設備投資や研究開発など業績を上げるための活動に充てます。
すると経済がどんどん活性化していく、ざっくりいうとこういうことです。
株高(2020年後半~2021年)
FRBが金利を下げると当然企業の活動が活発になっていきます。
するとコロナショックなんてどこ吹く風、株価がめちゃくちゃ上がっていきます。
これはもちろん金利を下げた影響もありますが、コロナ禍で巣ごもり消費が増え、
いわゆるGAFAM(Google,Amazom,Facebook,Apple,Microsoft)等の
大手IT企業が大きく業績を伸ばしたことも大きな要因とされています。
何はともあれコロナウイルスという未曾有の災害による経済危機を乗り越えることができました。
利上げ(2022年~2023年)
さて、株が上がってめでたしめでたしでは終われません。
今度は金利を上げないといけなくなりました。
インフレです。
企業の業績が良くなると、従業員の給与が増えます。
給与の増えた従業員は、消費意欲が高くなります。
消費意欲が高いと値段が高くても買ってもらえます。
企業は値上げをし、さらに業績を伸ばします。
こうなると、どんどん物価が上がってしまいます。
これがインフレというものです。
いいことではありますが、物価が高くなりすぎるのも考えものです。
ここからFRBは加熱し過ぎた経済をクールダウンさせるために、怒涛の利上げラッシュに入ります。
金利を上げるとさっきの下げた時の逆の発想になります。
金利上がる→銀行の利息上がる→お金借りにくい→企業活動しにくくなる
以上の発想から株価は下落し始めます。
利下げするのかと思いきや…(2024年)
2022年以降、利上げから金利の高止まりによって株価の上がりにくい時期が続きましたが、
2024年に入りFRBはようやく「金利を下げようかな?」みたいな発言をし始めます。
そもそも金利を上げ始めたのは物価の高騰を抑えるためです。
物価さえ落ち着けば、また金利を下げても大丈夫なのです。
物価さえ落ち着けば…
物価を確認する指標の一つにCPI(消費者物価指数)があります。
これは毎月発表されており、これが落ち着けばFRBは利下げに踏み切ると見られていました。
しかし、物価が落ち着かない…!
むしろ、ちょっと上がってる…!
これではFRBも金利を下げるに下げられません。
投資家たちは失望し、株価の先行きに憂いた人たちが続々と株を売り始めるのです。
そして現在に至るといった感じです。
まとめ
今回は米国株式市場の近年の動きから現在の株価下落の要因を解説してきましたがいかがだったでしょうか?
もちろん株価の変動要因はこれ以外にも様々あります。(ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルとパレスチナ自治区の問題など)
あくまで、米国の金利に焦点を当てた解説にはなりますが、これからの相場を見る上でも非常に重要なポイントになるかと思いますので、参考にしていただければと思います。
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